友達と韓国料理を囲むと、なぜか全員が同じ顔になる話

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金曜の夜7時、駅前の雑居ビル3階。

友達が集まるときの店選びって、だいたい誰かひとりが「ここ行きたい」って言い出すんだけど、先週は珍しく全員一致で韓国料理になった。理由は単純で、みんな辛いものが食べたかったらしい。考えてみれば、ストレスが溜まってるときって無性に辛いもの欲しくなるよね。あの感覚、なんなんだろう。

店の名前は「ハンソルキッチン」。入った瞬間、ニンニクとごま油と唐辛子が混ざった匂いが鼻を突いて、ああこれだよこれって気分になる。テーブルに案内されるまでの間、厨房から聞こえるジュウジュウいう音と、店員さんたちの韓国語が飛び交ってて、なんだかそれだけでテンションが上がってくる。

注文したのはチーズタッカルビと海鮮チヂミ、それからスンドゥブチゲ。あとキムチの盛り合わせ。誰も遠慮しないで好きなもの頼むのが、この集まりのいいところ。

最初に運ばれてきたチヂミを一口食べたとき、外はカリッとしてて中はもちっとしてて、これ家で作ろうとしても絶対この食感出ないんだよなって思った。タレにつけて食べると、ほんのり酸味があって、それがちょうどいい。友達のひとりが「このタレだけでご飯いける」とか言い出して、みんな笑ってたけど気持ちはわかる。

チーズタッカルビが来たときは、もうテーブルが戦場みたいになってた。鉄板の上でグツグツ煮えてる鶏肉と野菜、その周りにとろけたチーズ。店員さんが目の前でハサミで肉を切ってくれるんだけど、その手際の良さに見とれてしまう。「混ぜていいですよ」って言われた瞬間、誰かが真っ先に箸を伸ばして、そこからはもう無言で食べる時間。

辛さはちょうどいい感じ。ヒリヒリするけど我慢できないほどじゃない、みたいな。チーズが辛さをマイルドにしてくれるから、どんどん箸が進む。気づいたらみんな額に汗かいてて、鼻の頭も赤くなってて、でも誰も食べるのやめない。

ここで突然思い出したんだけど、中学生のとき給食でキムチチャーハンが出たことがあって。あれ、全然辛くなかったんだよね。というか、キムチの味もほとんどしなくて、ただの赤いチャーハンだった。当時は「これがキムチか」って思ってたけど、今考えるとあれは配慮の産物だったんだろうな。給食センターの人たち、大変だっただろうな…。

話を戻すと、スンドゥブチゲが来たときには、もうみんな汗だくで顔が真っ赤。でもこれがまた美味しいんだ。豆腐がふわふわで、スープは辛いんだけど旨味が深い。卵を落として混ぜると、まろやかになって、これがまたいい。ご飯を投入してる人もいた。

ワイワイガヤガヤ喋りながら食べてると、時間の感覚がなくなる。誰かの愚痴を聞いたり、最近見たドラマの話をしたり、来月の予定を決めたり。箸を動かしながら、水を飲みながら、ティッシュで汗を拭きながら。

テーブルの上は空いた皿と水の入ったグラスでいっぱいになって、それでもまだ喋ってる。店員さんが「お下げしますね」って言いに来たとき、もうそんな時間かって驚いた。時計を見たら2時間経ってた。

会計のとき、ひとり当たり2500円くらい。安いよね、この満足度で。店を出ると、外の空気が妙に冷たく感じて、体の中に残ってる辛さと対比されて気持ちいい。

駅まで歩きながら、また来ようって話になった。次は何食べようかな。

別に深い話をしたわけじゃないし、何か解決したわけでもない。ただ辛いもの食べて、喋って、笑っただけ。

でも、それでいいんだと思う。

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