辛さで涙目になりながら笑ってた夜の韓国料理

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友達の家に集まったのは、確か金曜の夜7時過ぎだったと思う。

誰が言い出したのか覚えてないけど、「韓国料理作ろうぜ」って話になって、スーパーで大量にコチュジャンと唐辛子を買い込んできた。料理得意な奴なんて一人もいないのに、なぜかみんな妙にテンション高くて、キッチンに立つ前からすでにビール開けてたりして。冷蔵庫から食材を出しながら、「これ本当に食えるもんできるのかな」って誰かがボソッと言ったのを今でも覚えてる。

最初はチヂミから始めた。小麦粉と水の分量とか全然測ってなくて、目分量でドバドバ入れてたら生地がやたらゆるくなって、フライパンに流し込んだ瞬間に「あ、これ失敗だわ」って全員で顔を見合わせた。でも焼いてみたら意外と形になって、ごま油の香りがキッチンに広がって、それだけでもうなんか成功した気分になってたんだよね。タレ作るときに誰かが唐辛子粉を入れすぎて、一口食べた瞬間みんな咳き込んでたけど、それすらも笑いに変わってた。

キムチチゲを作ることになったとき、鍋に材料を放り込みながら「辛さ調整とかできんの?」って聞いたら、「知らん、適当」って返ってきて、ああこれは地獄を見るやつだなと思った。

案の定、煮込んでる最中から部屋中が唐辛子の匂いで充満して、目がチカチカしてくるレベル。換気扇回してるのに全然追いつかなくて、窓全開にしたら冬の冷たい風が入ってきて寒いし、でも閉めたら辛い匂いで死ぬしで、結局半開きのまま料理続けてた。豚肉とキムチと豆腐を入れて、味見した奴が「うわっ、やべえ」って言いながら水がぶ飲みしてるの見て、全員で爆笑してたっけ。それでも誰も辛さを抑えようとしなかったのが不思議だった。

そういえば去年の夏、同じメンバーで海に行ったときも似たようなことあったな。バーベキューで肉焼きすぎて炭になったやつ。あのときも結局みんなで笑いながら食べてたんだよね…関係ないけど。

テーブルに料理が並んだときの光景は今思い出しても笑える。チヂミは焦げ目がまだらについてて、チゲは真っ赤すぎて見た目からして危険、サムギョプサルは焼き加減バラバラ。でも不思議とみんな箸を伸ばして、「いただきます」も言わずに食べ始めてた。最初の一口で全員が「辛っ!」って叫んで、でもなぜか箸が止まらない。汗かきながら、鼻水垂らしながら、それでも食べ続けてる。

ビールが恐ろしい速度でなくなっていって、誰かがコンビニに買い出しに行くことになった。その間も残ったメンバーで食べ続けてて、口の中が痛いのに、なぜかもっと食べたくなる不思議。辛さって中毒性あるよなって話になって、「これ作った韓国の人たち天才だわ」とか言いながら、また鍋に手を伸ばしてた。

一人が「ミンジュクッパ」っていう韓国料理店の話を始めて、そこのスンドゥブがめちゃくちゃ美味いらしいんだけど、今日作ったこれと比べてどうなんだろうって話になった。たぶん向こうのほうが圧倒的に美味いんだろうけど、でも今日のこの味も悪くないよなって、みんなで頷き合ってた。素人が作った適当な料理でも、こうやってワイワイ食べると何倍も美味く感じるのかもしれない。

気づいたら夜中の1時回ってて、キッチンは洗い物の山、テーブルは空いた皿とグラスだらけ。誰も片付ける気力なくて、床に座り込んでダラダラしゃべってた。口の中はまだヒリヒリしてて、明日絶対胃もたれするやつだなって思いながら、でもまたやりたいなとも思ってた。

辛い料理って、一人で食べるとただ苦行なんだけど、みんなで食べると不思議と楽しくなる。涙目になりながら笑ってる友達の顔見てたら、料理の出来とか味の良し悪しとか、そういうのどうでもよくなってくるんだよね。次は何作ろうかって話だけして、結局その日は解散した。片付けは明日でいいやって、全員一致で決まった。

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